家族葬を行う時のマナー
家族葬とは
家族葬というのは、誰かが亡くなった時に家族だけ、あるいは生前ごく親しくしていた人だけが集まって行う葬儀のことです。
大々的なお葬式をするためにはそれなりの費用もかかりますし、お葬式の参列者に気遣いをするなど遺族にとっては負担が多いものです。
こういう理由から家族葬を行う家庭が増えていますが、マナーをきちんと押さえておかないと後々職場の上司などに失礼になってしまうこともありますから、その点を承知した上で家族葬を行うことが大切です。
会社関係者への連絡マナー
家族が亡くなった時、親族に連絡をすると同時に故人の会社関係者や自身の会社にも連絡をしなければなりません。
故人が大きな会社に勤めていたのであれば、直接の上司と総務部門に連絡をしましょう。
連絡をする際、家族葬で済ませる意思があることをきちんと伝えておかないと、会社側では香典や供花・弔電などの手配を速やかに手配してしまいます。
ですから、なるべく早い時点で家族葬にするかどうかを決め、葬儀の日程を伝えると同時に家族葬で葬儀を執り行う旨を会社側に伝えておきましょう。
自分が故人の親族である場合、「忌引き休暇(慶弔休暇)」を取ることができます。
忌引き休暇は故人の続柄によって取得できる休暇日数が違ってきますので、忌引き休暇を申請する際には自分が何親等の親族にあたるのかを総務部に伝えておくことも大切です。
家族葬でのマナー
家族葬では、会社の上司や同僚からのお香典や弔電、供花・供え物をいただいても基本的に辞退することになっています。
とはいえ、実際にお香典や弔電が届いた場合にはこれを返してしまうのも失礼な行為に当たりますから、臨機応変に対応するのが一番でしょう。
故人が生前に家族葬を希望していたような場合には身内だけで葬儀を行うことがおすすめですが、だからといって会社の上司や同僚の故人への思いを否定するのも失礼なことです。
家族葬とはいえ、場合に応じてお香典などをありがたく受け取り、香典返しをするのも一案です。
故人の想いを汲み、「気持ちだから」と渡されてきたものは丁重に扱うのがベターと言えるでしょう、
家族葬の香典返し
家族葬の香典返しには、葬儀当日に会葬御礼と香典返しをする場合、または当日は会葬御礼のみにして忌明けになってから香典返しを行う場合の2パターンがあります。
忌明け後に香典返し行う場合、宗教によって忌明けのタイミングが異なりますので注意しましょう。
仏式では一般的に四十九日(三十五日)、神式では五十日、キリスト教では一か月後が忌明けとなります。
家族葬の香典返しではのし紙に「志」がよく使われますが、「忌明志」や「満中陰志」、あるいは「偲び草」が使われることもあります。